職種で必要とされる知識を持たないことに対して
職種によって、その仕事を全うするのに必要な知識というものが、少なからず存在していると思っています。
例えば、以下のように。
- プログラマならば、プログラミングの知識
- テスターならば、テスト手法等の知識
- Webデザイナならば、HTMLやJavaScript、CSS 等等の知識
じゃぁ、管理者は?と問いたい。
もちろん、管理者には管理の知識が必要なはずです。ソフトウェアプロジェクトの管理者であれば、ソフトウェアプロジェクト管理の知識が必要なはずです。
プロジェクト管理の方法論は*1、2,30年前のものから最新のものまで存在していて、その内容は書籍やWeb上の記事などで知識として知ることができるはずです。にもかかわらず、プロジェクト管理者の「つもり」の人で、それらの知識を知ろうともしない人を度々見かける気がします。
プログラミングの勉強をしないでプログラムは書けないのと同じように、プロジェクト管理もプロジェクト管理の勉強をしないでできるはずも無いのに。
そのような人達から、勉強しなくても問題ない理由として以下のような言葉を聞くことがあります。
- 経験上大丈夫。
→(私)「経験」'も'大事なのは確かです。でも、「経験」'だけ'なのはいかがなものか?
- 論理的に考えて問題無い。
→(私)そうですね、あなたにだけ通用する論理ですけどね。ほかのチーム員には通用していないと思うのですが。というか、実際には破綻していて、チーム員が独自判断でつぎはぎしてうまく行かせているという匂いもします。
- 多少の問題はあったと思うけど、うまくいったと思う。
(私)多少の問題の部分が、実際には多少ではなかったのですが。うまくいったと思っているのは、あなただけでは?
本人は、本当にうまくいっていると思っているのですが、そのしわ寄せは結局のところ設計者や実装者にきていたりします。
プロジェクト管理で問題が出ること自体は仕方ないと思うのですが*2、上記のような方は、次回以降も同じ手法を適用しようとしてくることが多いように思えます。
うまくいった部分は継続して、前回問題のあった部分は改善してというのが普通だと思うのですが、本人は問題無いと思っているためか、改善が見られなかったりします。また、そのことを指摘しても、その場その場で、言い訳・屁理屈・議論のすり替えを行い、あまり効果が無かったりもします。
以前、「偽術者」について記述したことがありましたが(d:id:NetPenguin:20060307)、技術者だけでなく管理者にも偽ものがあるようです。
偽術者の場合はある程度許容するしかないと思っていましたが、管理者の場合はプロジェクトへの影響が大きいため許容することは出来ないと思います。
追伸
技術者であろうと、管理者であろうとその職種で必要な知識の勉強を、常にしつづけろってことを言いたかったのですが、なんか違う内容になってしまいました。
世界中で日々あらたな方法や技術が発明されていて、その一部は雑誌にのったりネット上で話題になったりするので、勉強を続けることで素晴らしい方法や技術を知ることが出来ますよってことです。そのことにより、実作業時に無駄な労力を省くことが出来たりもしますし。